Hello!
昨日は
城崎の「三木屋」さんに泊まってきました。
志賀直哉の泊まった部屋です。
志賀直哉(1883~1971)は白樺派を代表する作家として
明治から昭和にかけて活躍しました。
大正2年8月、芝浦に夕涼みに行った帰り、
山手線の線路際を歩いていた際、
電車にはねられ重傷を負いました。
療養のため城崎温泉を訪ね、
旅館「三木屋」に逗留しました。
この間の経験をもとに執筆したのが
大正6年に発表された『城崎にて』です。
主人公「自分」は療養中に起きていく
小さな動物たちの死と、
命拾いした自分を対比し、
生と死の意味を考えます。
『電車に蹴飛ばされて怪我をした、
其後養生に、一人で但馬の城崎温泉へ出掛けた。
(中略)二、三年で出なければ後は心配いらない、
とにかく要心は肝心だからといわれて、それで来た。』
『城の崎にて』冒頭より/新潮文庫刊)
志賀直哉は裕福な家庭に生まれたようで
療養中、ご飯をきらって
神戸からパンを取り寄せていたとか。
宿屋の方は志賀直哉の部屋に泊まられる方は
月に1組くらいだと言われていました。
宿屋もあまり積極的に勧めもしないそうです。
宿や部屋から見える庭は大変風情がありました。
食事も美味しかったです。
写真は朝食です。
主人がこういった宿が大好きで
年に一回くらいは泊まりにきたいといっていました。
最後まで読んで頂きありがとうございました。