吸血コウモリ vampire bat の生態ってなんかおどろおどろしそうですが、全然そうではなくて、とっても人間に似ているんです。
高校2年生の英語の教科書で知りました。
ほとんどのコウモリは昆虫や果物を食べるのですが、吸血コウモリは馬などの血を吸います。自分の体重の40%の量ほども吸うそうです。
ただ、えさを探しに行っていつも運よく食事にありつけるわけではありません。
すると、飢え死にしてしまいます。
そこで、仲間を助けるために、運よく食事にありつけたこうもりが、お腹をすかしているこうもりに吸ってきた血のいくらかを分け与えるのです。
ここからが、話が面白くて、このこうもりさん、お腹をすかしているどんなこうもりにでも血をあげたりはしないのです。
母親とか娘とかいった身内、そして過去に血をくれたこうもりさんにあげるのです。
知らないコウモリさんとか、集団を作っている全員にあげるわけではないのです。
まず、身内を大事にしますし、あの方から以前頂き物をしたから、お返ししましょとか、以前に親切にして頂いたから、こちらも何かしてあげなくちゃとか、考えますものね。
何もくれない人より、くれる人を選びますよね。
えさにありつけるかは、単に運の問題で、運良くえさにありつけたときには、仲間に与えることで、将来の自分を助けているんです。
では、これをちゃっかり利用して、自分だけエサをもらって返そうとしないこうもりさんはどうなるか。
えさを分けあたえるという行為は、いわば命を守る「保険」なのです。
私たち人間にも言えそうですね。