Hello!
数年前、大学受験生向けのTOEICセミナーでしたお話を紹介します。
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『息子のジョンソンは、
生まれたとき両足が上に向かってねじれ、
足の裏はお腹の上に乗っていました。
私たちにとっては初めての子供でしたから、
なんだか変だと思いました。
でも、それがどういうことを意味するかはわかりませんでした。
ジョンソンは生まれつきの内反足だったのです。
お医者さんたちは、ジョンソンが
ちゃんと歩けるようになると保証してくださいました。
でも、走るのは苦手だろうとおっしゃいました。
3歳になるまでの間、ジョンソンは外科手術をして、
添え木をつけて過ごしました。
足をマッサージをして、動かして、訓練をして、
7歳か8歳になるころには、歩く姿を見ただけでは
そんな障害があるとはちっともわからないくらいになりました。
それでも、遊園地や動物園などを何時間も歩き回ったりすると、
「足が疲れた」とか「痛い」ということがありました。
そんなときは一休みして、
ジュースやアイスクリームを片手におしゃべりしました。
私たちは、なぜ足が痛むのかを教えませんでした。
生まれつきの障害のためだということを、本人には伝えなかったのです。
だから、彼は知らなかったのです。
近所の子供たちは、みんな走り回って遊びました。
ジョンソンも遊びの輪に飛び込んでは、走り回って遊びました。
他の子たちと同じように走れないかもしれないなどとは、
決して本人には言いませんでした。
他の子とは違うとは言いませんでした。
教えなかったから、あの子は知らなかったのです。
中学一年のとき、あの子はクロスカントリーのチームに参加しました。
毎日、チームとともにトレーニングに打ち込み、
他の誰よりも頑張ってかなりの距離を走っているようでした。
たぶん、他の子が自然にできることが
自分にできないということに気づいていたのかもしれません。
でも、私たちは彼に、走ることはできても、
いちばん後ろからついて行くだけで精一杯だろうなどとは、
決して言いませんでした。
つまり、彼がチームの戦力になろうなんて無理だなどとは言いませんでした。
代表選手は学校中で上位7名だけなのです。
もちろん、チーム全員が参加するのですが、
学校の勝敗を左右する代表はこの7名だけです。
でも、私たちは、彼が選手にはなれないだろうとは、
決して言いませんでした。
あの子は毎日4、5マイルの距離を走り続けました。
40度の高熱を出したのに、トレーニングがあるからと言って、
学校へ行ってしまった日のことは忘れられません。
私は1日中心配で、学校から迎えに来るよう
電話がかかってくるものと思っていました。
でも、電話はかかってきませんでした。
私は、放課後、学校に行ってみました。
私の顔を見たらせめてその日だけでも練習をやめるだろうと思ったからです。
ジョンソンは並木道に沿って、たったひとりで走っていました。
「具合はどうなの?」と聞くと、「大丈夫」と言います。
あと残りは2マイルです。
玉のような汗が顔をしたたり落ち、
目は熱のせいでもうろうとしていました。
でも、まっすぐ前を見て走り続けています。
40度も熱があったら走れないなどと、
私たちは決して言いませんでした。
だから、彼は知りませんでした。
2週間後、選手の名前が発表されました。
ジョンソンの名前はリストの6番目にありました。
そうです。
ジョンソンは選手に選ばれたのです。
しかも、中学一年生は彼だけで、
あとの6名はみんな中学二年生でした。
彼には、
「できない」とは決して言いませんでした。
だから、彼はそれを知らなかったのです。
ただひたすら彼はやってのけたのです。』
キャッシー・ラマンクーサ
「『できない』とは言わなかったから」心のチキンスープより
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自分が「できない」と思ったことはもちろんできません。
たとえできたとしても、それは偶然で、続くことはありません。
それを知っていたからこそ、キャッシーさんは息子さんに、
「できない」とは決して言わなかったのでしょう。
いろんなハンディキャップは誰にもあると思います。
それは、身体かもしれませんし、
家庭環境であったり、
急に降りかかるものもあります。
でも、そのハンディキャップを理由に「できない」と諦めるのはどうでしょうか。
人生は一回しかありません。
むしろ「できる」といつも心から自分を信じてただひたすら前に向かって進んでいくのも一つだと思います。
受験や勉強でくじけそうになったら今回のお話を読み返してみて下さい。
あなたの「できる」を後押ししてくれるはずです。
今日も読んで頂きありがとうございました。